ワークキャリアのブログを担当している伊藤です。
いざ「職業訓練を受講するぞ!」となった時、気がかりなのが「自分は給付金・手当をもらえるのか?」という問題です。
特に求職者支援訓練は「月10万円」というまとまったお金をもらえる可能性があるので、受給できるか・受給できないのかによって受講への安心感も変わってきますよね。
給付金・手当については、明確な基準が一般公開されています。
基準に照らし合わせながら、自分の場合は給付金・手当がもらえるのか?それとも申請しても落ちる可能性が高いのか?の目星をつけることが可能です。
この記事では、求職者支援訓練の給付金・手当がもらえる資格や条件、審査に落ちるパターンについて解説しています。
分かりやすいように実例も出していますので、公的な資料よりもイメージしやすいと思います。
頭の中を整理して「給付金・手当がもらえるのかもらえないのか、モヤモヤするなぁ」という状態を抜け出しましょう!
ワークキャリアではハローワーク認定の職業訓練校として、以下の講座を開催しています。
eラーニングなので自宅で受講が可能、職業訓練校なので受講も無料です。
公式LINEにて説明会のご案内をしています。
「自分も受講できる?」
「給付金をもらえる?」
「どんな内容が学べる?」
など、気になることがある方はぜひご参加ください。(LINEにて個別の相談も承っています◎)
※コースによっては教科書代、ソフトウェア利用料などが必要な場合があります。
目次
求職者支援制度は、再就職、転職、スキルアップを目指す方が月10万円の生活支援の給付金を受給しながら、無料の職業訓練を受講する制度です。
月10万円の給付金+各手当+無料の職業訓練+就職サポートを受けられる手厚さがあります。
雇用保険を受給していない方が主な対象者ですが、例外もありますので、詳しくは近くのハローワークに相談しましょう。
この記事は、求職者支援訓練を受講して月10万円の給付金・手当を受け取りたい方に向けて書いています。
離職者支援訓練や教育訓練給付制度については、この記事では割愛していますのでご注意ください。
参考:ハロートレーニング(公共職業訓練・求職者支援訓練)の全体像 (閲覧日:2023年4月28日)
訓練の受講要件を満たした人の中で、さらに給付金・手当を受け取れる人と受け取れない人に分かれます。
訓練を無料で受けられても、全員が給付金・手当を受け取れるわけではありません。
給付金・手当を受け取りながら職業訓練を受けるための要件を整理しました。
給付金・手当の話以前に、そもそも訓練を受けるための要件を満たしているか確認しましょう。
これまでは「再就職や転職を目指す方」が求職者支援訓練の対象でしたが、2023年4月1日より「転職せずに働きながらスキルアップを目指す方」も対象になりました。
対象者の幅は広がっています。
▼訓練受講の要件
これらに当てはまると、基本的には求職者支援訓練を受講できます。
よく分からない場合は、最寄りのハローワークで相談しましょう。
無事に訓練を受けられることが分かったら、月10万円の給付金・手当を受けるための要件にも当てはまるか確認しましょう。
▼給付金の支給要件
▼通所手当の支給要件
職業訓練受講手当(月10万円)の支給対象者
+ 職業訓練受講手当(月10万円)の支給対象とならないが、収入が一定額以下
※かつ他の支給要件を満たす方については、通所手当のみ支給
※本人収入月12万円以下、世帯収入月34万円以下
*2023年4月以降に開始する訓練受講から
参考:求職者支援制度が変わります | 厚生労働省・都道府県労務局・ハローワーク (閲覧日:2023年4月28日)
条件だけを見てもイメージしにくいと思いますので、この先はより具体的に解説しますね。
よくある「給付金の審査に落ちるパターン」は次の通りです。
自身のことだけでなく、世帯の状況を考える必要があります。
「職業訓練 給付金 審査 厳しい」
「職業訓練 給付金 審査 落ちた」
このように検索する人がいるように、給付金の審査は厳しいと感じる方が多いようです。
実際には下記のような厳しさがあります。
それぞれ解説しますね。
給付金・手当を受給するには、受給条件を常にキープしなければなりません。
例えば4~9月までの6ヶ月間職業訓練校に通う場合、6ヶ月間ずっと条件をキープしなければならないのです。
「受講前、一度審査に通過すればOK!」ではなく、毎月ハローワークでの確認があり、その際に条件をキープできているかチェックされるのです。
最初の月は給付金の条件に当てはまっていたけど、途中の月からは当てはまらなくなったので、給付金の対象から外れてしまいました……。
このような事態も起きますので、審査は厳しめと感じるかもしれません。
給付金・手当の条件については原則世帯単位でチェックされます。
この条件から外れると、給付金はもらえません。
例えば専業主婦の方が求職者支援訓練を受ける場合、配偶者の収入や資産も考慮されます。配偶者の収入を事前に把握しておきましょう。
また、独身の方も油断できません。
実家を出ているものの住民票の異動等を忘れている場合は「親と同じ世帯」と見なされ、世帯年収=親の所得+自身の所得となることがあります。
実家暮らしの方は世帯分離をしていないことが多いと思いますので、その場合も親の所得・資産次第では給付金・手当を受け取ることができません。
■結婚されている方:配偶者の収入や資産
■独身の方:住民票を移しているか、世帯分離しているか
特にここは要チェックです。改めて確認しましょう。
申請手続きに必要な書類が多く、窓口での提出が必須の場合も多いです。
手続き関係の作業が苦手な人にとっては、気持ちが重くなるかもしれません。
受講自体はオンラインで完結するeラーニングコースの場合も、書類の提出の際は窓口に行く必要があります。
公的な機関は「インターネット提出NG」な場合が多いのです。
▼申請に必要な主な書類の例
参考:ハローワークで給付金を貰う方法【職業訓練給付金と教育訓練給付金】 (閲覧日:2023年4月28日)
必要書類が多いので、リストを作ってきちんと管理したいですね。
先ほども触れましたが、給付金・手当をもらうには毎月ハローワークでの手続きが必要です。
「訓練開始前に手続きすれば、もう完了!」ではありません。
例えば6ヶ月間職業訓練を受ける場合、受講中は最低月1回はハローワークに通う必要があります。
給付金をもらうには、まずはハローワークを訪れて、一連の手続きをします。
「5.就職支援計画の作成(支援指示)」の段階で給付金の書類手続きをします。
ハローワークで説明を受けたのち、必要書類を準備しましょう。
ちなみに受講中〜受講終了後もハローワークに行く必要があります。
訓練受講中はもちろん、訓練終了後も3ヶ月間は、原則として月に1回、ハローワークが指定する日(指定来所日)にハローワークに来所し、定期的な職業相談を受けることになっています。
指定来所日にハローワークを訪れ、必要な手続きを行います。
給付金の事前審査に必要な書類はたくさんあります。
この記事を読んでいる段階では「何となく把握できればOK!」と考えて、詳しいことは窓口で確認しましょう。
<事前審査に必要な書類>
①本人確認書類(原本)
以下のうちいずれか1点
上記をお持ちでない方は、以下のうちいずれか2点
②ハローワークから交付された各種様式
③所定の添付書類(原則として原本)
<支給申請に必要な書類>
①ハローワークから交付された各種様式
②やむを得ない理由で訓練を欠席(遅刻・欠課・早退)した場合はその理由を証明する書類
本人の疾病または負傷のため【いずれか1点】
親族(6等親以内の血族、配偶者、3等親以内の姻族)の看護のため
求人者との面接や就職セミナーなどの受講のため
列車遅延、交通事故、天災などやむを得ない理由のため
参考:職業訓練受講給付金を受給するまでの流れ (閲覧日:2023年4月28日)
源泉徴収票や証明書類はすぐに手に入るとは限りません。
家族にあらかじめお願いしたり、勤務先の総務課等に相談したりする必要があります。余裕を持って準備しましょう。
やや煩雑ですが、「これをクリアすれば給付金をもらえる可能性が高まるぞ!」とモチベーションを上げて頑張りましょう。
細かい疑問についてお答えします。
ボーナスも収入に含まれます。「ボーナスのある月は、収入が増えてしまうため、給付金を受給できない」という事態も起こります。
アルバイト等で収入を得ることはOKです。無職の人限定の給付金ではありません。
ただしアルバイト代は下記の範囲内におさまるよう調整しましょう。
これ以上働くと給付金・手当の支給対象から外れますし、忙しすぎると訓練の受講時間が確保できなくなる可能性もあります。気をつけましょう。
世帯の合計収入が月30万円より多い場合、給付金をもらえません。
例えば下記の場合は世帯の月収は30万円より多いので、給付金はもらえません。
家族の収入状況を把握しておきましょう。
実家暮らしの場合、親と世帯分離をしていないことが多いと思います。
その場合は世帯収入=親の収入+自身の収入とカウントされますので、たとえご自身の収入は「月収8万円以下」という条件に合っていたとしても、親がそこそこ稼いでいると、審査に落ちることがあります。
兄弟姉妹も同居し、同一世帯として暮らしている場合は、なおさら注意が必要です。
世帯の状況や家族の収入についてもあらかじめ把握しておきましょう。
「世帯分離してると思ってた」
「親や家族の収入がそんなに高いと思わなかった」
このような事態は防ぎたいところです。
給付金は所得扱いされませんので、確定申告は不要です。
給付金が振り込まれるタイミングは明確には言えないのですが、下記が目安になります。
詳しくは窓口で確認しましょう。
「職業訓練の内容にはあまり興味がないけど、月10万円もらえるならお得だし、もらっておきたい」
「就職するつもりはないし、そもそもフリーランスを目指しているんだけど、お金もらえるのはお得だし、一応職業訓練を受けたい」
このような声を聞くことがありますが、給付金目当ての受講はおすすめできません。
審査は甘くないですし、まとまった時間を取って受講しないと修了できませんので、途中で心が折れる可能性があります。
このような時にフル活用したいのが職業訓練(ハロトレ)です。受講できる条件に当てはまり、かつモチベーションがあるときに受講しましょう。
職業訓練、特に求職者支援訓練の給付金・手当について解説してきました。
給付金・手当がもらえそうか、難しそうなのか、イメージするのに役立てたら嬉しいです。
ワークキャリアも認定を受けて、求職者支援訓練として講座を開講しています。
上記は全て自宅から受けられるオンライン完結型のeラーニングコースです。
子育てや介護中の方、ハローワークまでのアクセスの悪いエリアに住んでいる方でも受講しやすいので、お気軽にご相談ください◎
どんなキャリアが自分に向いているか不安な方へ。
これからのキャリアや働き方について相談できるカウンセリングを実施中。
「今すぐ受講できない」 「まずは話を聞いてみたい」方も申込可能です!