Webライターのトミーです。
「フリーランスだけど、子どもを保育園に預けられるのかな?」
このような不安をお持ちの方は多いのではないでしょうか。
時間や場所に縛られずに仕事ができることが魅力のフリーランスですが、保育園の審査が通りにくいというイメージがあるのも事実です。
実際、どうなのでしょうか?
結論からいうと、フリーランスでも保育園は入所できますが、会社員と比較すると審査が通りにくいことがあります。
この記事では、保活経験者監修のもと、フリーランスが保育園の審査に通りにくい理由や審査に通りやすくするポイントを解説します。合わせてフリーランスの保育園入所に関するよくある質問も合わせて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
フリーランスで2児のパパ、2度の保活経験者の僕が監修しています!
まずは前提条件の説明をしているので「フリーランスの保活戦略」についていち早く読みたい人は『フリーランスの保育園戦略:具体的な行動編』からお読みください(記事内の該当箇所に飛びます)
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目次
保育園は、仕事をしている人のために子どもを保育してくれる施設です。そのため、働いている保護者には子どもを預けられる権利があります。
しかし、フリーランスは会社員と比べて、審査に通りにくいことがあります。
理由はさまざまですが、在宅勤務であることや就業時間の制限などがないため、余裕がある育児環境にあると判断されてしまうこともあるようです。
近年ではフリーランスという働き方への理解が広まり、一般的な会社員と同等の評価を受けられる地域も増えています。
フリーランスの保育園入所は不利と言われますが、審査通過の難易度は場所によって異なるのが現状です。
例えば、都会では保育士は多いですが、それ以上に労働者(利用者)が多いです。そのため、保育園への入所の倍率は高くなってしまいます。
一方、地方では利用者は少ないものの、保育士も不足している場合があります。また人口減少に伴い、保育園の閉園や合併なども行われています。
もし、スムーズな入所をしたいなら、地方都市が比較的おすすめです。待機児童が少なく、かつ保育士も十分にいる環境なら、フリーランスでも保育園入所の審査に通りやすくなるでしょう。
ただし、後述する点数の計算方法も、市町村によって異なるため注意が必要です。
そもそも保育園とは、どのような施設なのでしょうか。また、保育園と幼稚園の違いは何なのでしょうか。
順番にみていきましょう。
まずは、保育園と幼稚園の違いについて。どちらも子どもを預ける施設ですが、3つの大きな違いがあります。
保育園 | 幼稚園 | |
厚生労働省 | 管轄 | 文部科学省 |
0歳〜小学校就学前 | 預けられる年齢 | 満3歳〜小学校就学前 |
世帯収入によって変わる | 費用 | 一律 |
幼稚園は教育することが目的ですが、保育園は仕事などで保護者が十分な保育ができない場合に代わりに預かることを目的としています。
そのため、保育園の方が預かり時間は長く、朝7時半ごろ〜夕方6時ごろまで預けられるところもあるようです。延長保育を希望すれば、夜まで預けられることもあります。
また費用面でも違いがあります。保育園は世帯収入によって変わりますが、幼稚園は一律です。保育園の保育料は全国平均で月2〜3万円と言われており、入園料がかからないところも多いようです。
保育園には「認可保育園」と「無認可保育園」の2種類があります。
認可保育園とは、児童福祉法で定められた基準を満たした保育園です。国や自治体から補助金が支給されており、運営が安定しているのが特徴です。また、入園できるかの判断は自治体が行います。
無認可保育園の場合は、何らかの理由で認定されていないか、児童福祉法の基準をすべて満たしていません。国の基準は満たしていなくても、自治体の基準を満たしている保育園は多いです。また、保育が欠けていなくても入園できます。
認可保育園は国や自治体から補助を受けているため、利用料は認可保育園の方が無認可保育園よりも安い場合が多いです。一方、無認可保育園は補助がないため、利用料で運営する必要があります。これらの要因から、利用料に差が出ているようです。
無認可保育園には、独自の保育サービスが多い印象です。例えば、英語の先生がいたり、アートに力を入れているところもあるようです!
認定保育園に入園できるかは「点数」によって判断されます。点数が高いほど、入園資格が与えられやすくなります。
自治体は世帯年収や就労状況、兄弟がいるか、などの家庭環境から採点します。
選考の点数は「基準指数」と「調整指数」から構成されています。
点数の付け方は自治体により異なりますが、構成はどの自治体でも共通です。
基準指数と調整指数は、具体的にどのような点数がつけられるのでしょうか。千葉県木更津市の令和4年度入園対象者を例に、見ていきましょう。
以下は、木更津市の基準指数の一部抜粋です。月の就労時間や就職状況、疾病の有無に応じて、点数が細かく定められています。
また、調整指数は以下のようになっています。
木更津市の場合は就労時間で点数がつけられていますが、自治体によっては在宅かどうかで点数が異なる場合もあります。お住まいの自治体で、どのような基準で点数がつけられるのか、事前に確認しておきましょう。
自治体によってはポイントの項目を公表していないところもあります。自治体の保育科などに相談しに行くと教えてもらえることもあるようです。
フリーランスは、会社員よりも保育園の入園審査に通りにくいとされています。しかし、対策や審査のポイントを押さえることで、審査通過の可能性を高めることができます。
一つずつ解説しますね。
まず、お住まいの市町村の待機児童を確認しましょう。待機児童が多ければ、それだけ入園は難しくなります。
待機児童の調べ方には以下の方法があります。
認定保育園の場合、入園審査を行うのは市役所や区役所です。そのため、待機児童の最新情報や保育園の空き状況を一番正確に確認できます。電話で答えてくれるところは多いです。
無認可保育園は自治体の管轄外となるため、直接聞く必要があります。
市役所や区役所には「保育課」という窓口があります。保育課は自治体の保育園に関する業務を行う課です。
保育課では、主に以下の業務を行っています。
「保育園に関する情報が知りたい」という方は、役所の保育課に相談してみましょう。
親身になって相談に乗ってくれるので、まずは保育科で相談してみることをおすすめします!(経験談)
現状の点数が何点なのか、把握しておくことも重要です。
フルタイムの基準が7時間の自治体もあれば、8時間のところもあります。自治体によって、基準が異なるので注意しましょう。
自治体が基準とする点数表は「〇〇(お住まいの自治体) 保育園 点数」と検索すれば見つけることができます。
点数を把握しておくことで、何をすべきなのかが明確になり、次の行動計画を立てやすくなります。
点数の見直しが行われている可能性があるので、必ず最新版を確認しましょう!
保育園に入園できるかは、点数によって決まります。そのため、少しでも高い点数となるように計画を立てて行動することが大切です。
点数は、就労時間が長いほど高くなります。そのため、長時間仕事をしていることが分かる実績を作ることがポイントです。
フリーランスは会社のような出勤時間が定まっていない分、就労時間が曖昧になりがち。入園審査で高い点数を取るためにも、自分が何時から何時まで働いているのかを証明できるようにしておきましょう。理想は会社員と同様「8時間×週5日(フルタイム)」です。
就労実績としては、以下の内容があると望ましいです。
フリーランスは人によって仕事量や業務時間が異なります。担当者が分かりやすいような情報を揃えておきましょう。
保育実績とは、無認可保育園やベビーシッターなどを過去に依頼した証明です。ベビーシッターなどを利用すると「受託証明書」を受け取ることができます。
自治体によっては保育実績によって点数が加点される場合もあるようです。
仕事と育児の両立のため、一時的な保育サービスが必要であることがわかれば、入園審査でも有利になります。
市区町村にもよりますが「既に保育園に落選している」という実績があると加点されるところもあります。
4月からの入園を狙う前に、一度期中で人気保育園に申請して落選しておく、という手段もあるようです。
子どもが1歳になるまでが育休期間と定めている会社は多いです。そのため、1歳児クラスの入園は争奪戦となる可能性が高いです。
1歳児クラスからの入園が厳しそうな場合は、0歳児クラスからの入園を検討しても良いでしょう。
保育園は継続して通うことが可能です。0歳の時から保育園を利用することで、1歳児クラスの争奪戦に参加する必要がなくなります。
途中で園を変える場合は、保育実績として証明することもできます。
自治体によっては、リモートワークかどうかで点数が変わる場合があります。
もしお住まいの自治体が勤務先の有無で点数を変えている場合は、勤務地を作るのも一つの方法です。コワーキングスペースなどを勤務地とすることで、勤務先があると見なすことができます。
ただし、自宅以外を勤務先とする場合は、事前に確認するようにしましょう。
コワーキングスペース以外に、1名用シェアオフィスなどもおすすめです。
フリーランスが保育園の入園審査に通りやすくするには、次のような戦略もあります。
保育園の入園審査に直接結びつかない場合もありますが、情報を集めたり選択肢を増やすことは大切です!
近くに住んでいるパパママフリーランスを探して、保育園の入園について相談するのがおすすめです。
入園審査で大変だったポイント、心掛けたこと、保育園の選び方など……自らの経験を元に教えてくれるはずです。
SNSで連絡を取ったり、コワーキングスペースで声をかけたり、知りあいに紹介してもらったり、パパママフリーランスと繋がる方法はたくさんあります。
相談に乗ってもらったら、しっかりお礼してくださいね!
先輩たちのアドバイスほど、為になるものはないのでは…?実際に経験したからこそ分かることは多いと思います。
フリーランスであることが減点対象になるのであれば、法人化することで解消することも可能です。
パパもママもフリーランスである場合は、夫婦で1つの会社を作ることがおすすめです。どちらかを代表に、そしてもう一人は社員(雇用状態)に。そうすることで雇用形態を役員と会社員とすることができます。
勤務時間や報酬が決められるため、信頼性の高いと評価されやすくなります。
最近はフリーランスor会社員、在宅or通勤がある、など問わなくなっている自治体も多くなっているようなので、得点の項目を確認してから検討しましょう。
認可保育園ではなく無認可保育園を検討するのも、フリーランスが保育園に子どもを入園させる方法の一つです。
無認可保育園は保護者の就労関係にかかわらず、預けることができます。そのため、認定保育園に比べると審査に通りやすいといわれています。
無認可保育園の利用は、後に認可保育園への途中入園を考えている場合もおすすめです。認可保育園の申し込みをする際の保育実績にもなり、加点対象となります。
ただ、認可保育園と費用を比較すると、無認可保育園は保育料が割高な傾向にあります。希望する保育園やお住まいの地域によって異なりますが、無認可保育園の方が平均して2〜3万円ほど高いようです。事前に確認しておきましょう。
お住まいの地域に待機児童が多い場合や審査が通りにくそうな場合は、市外の保育園を検討してみましょう。
多くの保育園では、市外からの通いを認めているところが多いです。ただし自治体によっては市外からの保育園利用について条件が設けられている場合があります。希望する保育園の入園条件を確認しましょう!
また、県をまたぐ場合にも注意が必要です。例えば、東京都の認定保育所は都民の受け入れしか行っていません。希望する自治体への問い合わせも行いましょう。
フリーランスは場所に囚われないため「引っ越し」という方法もあります。
都市部は保育園への入所希望者が多く、待機児童が多い場合があります。一方で地方には、定員割れをしている保育園もあります。
いつ保育園に入れるかわからない状態で待ち続けるのではなく、思い切って入園しやすい地方に引っ越しするのも良いかもしれません。
どこでも仕事ができる……フリーランス最大の魅力ですね!地方は都会に比べると不便な部分もありますが、家賃や保育園の利用料も安く住むため、経済的出し自然の中で子育てができます!
次に、入園申請に必要な書類を紹介しますね。
申請によく求められる書類を紹介しますが、あくまで自治体によって異なるので申請時に必ず確認しましょう。
フリーランスとして働いていることを証明するために「労働状況申告書」の提出が必要な自治体があります。
労働状況申告書とは保育の必要性を証明する書類で、現在の就労状況を記載します。記載項目は自治体によって異なりますが、一般的に次の項目が必要なケースが多いです。
各自治体のホームページにフォーマットが掲載されているので、ダウンロードして記入しましょう。
参考:川崎市「就労状況申告書」
「就労実績表」とは、フリーランス(自営業)で就労形態や就労時間が不規則な場合に提出する書類です。労働状況申告書と併せて提出します。
就労実績表には、次の項目を記載します。
自治体によっては、直近4週間の就労状況を記載する場合もあります。
参考:杉並区「(様式)就労実績表 」
参考:和光市「直近4週間の就労実績表」
フリーランスの証明として「開業届」が必要な場合もあります。
開業届は、フリーランスとして働いていることを証明できる書類です。届出は義務ではありませんが、社会的信用を得やすくなります。
また、確定申告の写しなどでも代用できる場合があります。
まだ開業届を出していないフリーランスの方は、この機会に検討してみてはいかがでしょうか。
最後に、フリーランスの保育園ついてよくある質問にお答えします!
子どもの年齢によりますが、フリーランスとして働きながら育児をすることになります。
ハードではありますが、どうしても保育園に入れなかった場合は、子どもを見ながら仕事をすることになります。子どもがお昼寝している間に仕事をしたり、抱っこしながら仕事をするなど、です。
ハードではありますが、工夫しながらスキマ時間を使うことになると思います。
しかし、寝かしつけに時間がかかったり、授乳やおむつ替えなども頻繁にあるため、スケジュールどおりにならないことがほとんど。十分な余裕を持ったスケジュールを組むことが大切です。
1歳をすぎると活発に動き回るようになるため、目を離せなくなります。仕事どころではありません。親に育児を手伝ってもらったり、無認可保育園を利用したりするのが良いでしょう。
親、地域の子育てひろば、公園、ママ友パパ友、一時保育、シッターサービスなどなど。可能な限り頼れるリソースを頼り切ることをおすすめします…!
働き方が変わっても、保育が必要と判断されれば継続利用は可能です。
雇用形態が変わった場合、働いていることを証明する書類の提出が必要となります。
必要書類は自治体や利用している保育園によって異なります。前職の退職届が必要な場合もあるので、退職前に必要書類の確認をしておきましょう。
収入は入園審査に関係ありません。収入によって変わるのは、保育園の利用料です。
認可保育園の利用料は自治体ごとに決められており、世帯所得(市民税所得割相当額)により金額が決定します。
各自治体のホームページから、保育料を確認できます。
就労証明書は、各自治体や保育園でもらえます。保育園などの説明会に参加する際にもらえる場合もあるようです。
自治体のホームページからもダウンロードできるので、窓口に行く必要はありません。
入園申込には、基本的に締切日から3ヶ月以内に発行した就労証明書が必要となるので、用意するタイミングに注意しましょう。
参考:江戸川区「就労証明書」
開業届がなくても、保育園は利用できます。
しかし、開業届を出した方が入園審査に通りやすいこともあるので、出せるなら出した方が良いですね。
開業届を出せない方は、自治体の保育課や希望する保育園に相談してみましょう。必要だと言われたら、出すしかありません。
開業届を出す場合は、国税庁のホームページか最寄りの税務署で用紙をもらいます。必要事項を記入して提出するだけなので、とても簡単です!
フリーランスでも保育園に子どもを預けることは可能です。ただ、会社員と比較すると入園審査にとおりにくい部分はあります。
入園できる可能性を高めるには、フリーランスとして長時間働いていることを証明することが大切です。
スムーズに入園するため、情報収集をしっかり行い、必要書類などを用意してから入園申し込みを行いましょう。
少しでも多くのフリーランスの方が、希望の保育園に入れるよう願っています!
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