この記事は2023年6月にワークキャリアを受講した上野知花さんによるレポート記事です。
仕事に絶望し、生きていくことに不安を覚える「人生のどん底」で出会ったのが、ワークキャリアでした。
せっかく自分のために使える時間がたっぷりあるなら、何かスキルを身につけたいと、藁にもすがる思いで受講を決めました。
1カ月の期間を振り返って思うことは、「ここでの経験や出逢いが人生のターニングポイントになる。」という確信です。
受講を決めた背景や、期間中のリアルなエピソードをもとにワークキャリアの魅力を、余すことなくお伝えしていきます。
目次
▼基本的なプロフィール
物心ついたときから年下の子のお世話をするのが好きで、子どもと関わる職業に就きたいと思い小学校教諭になりました。
いざ教員になると仕事は過酷で、毎日7時に出勤して19時に退勤し、家に帰っても授業準備に追われる毎日。
日々の忙しさに、文字通り心を亡くしていく教員生活だったと振り返ります。
子どもが好きで先生になったはずなのに、いつしか「先生」と呼ばれることにすらプレッシャーを感じ、仕事に行きたくないと感じるように……。
そのとき、「あれ?自分何やってるんだろう。」「身を削りながら仕事してお金をもらうことに意味があるのか?」とふと我に返りました。
教員になって3年目の8月、上司に「本当にやりたいことを探す旅に出ます。」と宣言して、翌3月に退職しました。
仕事を辞めて一時的に開放感を感じたものの、直後に大きな不安が押し寄せました。
毎月17日に入金されることが無くなった預金通帳には、出金の文字が増えるだけ。
「本当にやりたいことを探す旅に出る」と言ったものの、何から手をつけていいのかも分かりませんでした。
「せっかく時間がたっぷりあるなら、何かスキルを身につけたい」と思い、過去に友人が参加していたワークキャリアが頭をよぎりました。
7歳の頃から日記を続けていて「書く」ということが好きだったことや、イベントのアイキャッチを作ったり、クラウドファンディングの立ち上げを手伝ったりと、「自分や他者の想いを形にするのが好き」ということもあり、退職前からワークキャリアに興味を持っていたのです。
「一度白紙になった人生に、ゆっくりと時間をかけて向き合ってみよう」と思い、参加を決意しました。
<1日の流れ>
<1週間の流れ>
<1カ月の流れ>
週 | ワークタイムの過ごし方 | メンバーとの過ごし方 |
---|---|---|
1週目 | ・テンプレートの提案文を無我夢中にクライアントに送り続ける。 ・案件を受注する人がちらほらいる中、1件も受注できず落ち込む。 | ・個性豊かで年齢やバックグラウンドもバラバラ。仲良くなれるかな?と不安になる。 ・昼休憩に、みんなで日向ぼっこ。 |
2週目 | ・クライアントに出す提案文を工夫することで、一気に受注が増えた。 ・初めての案件が電話占いのレビュー記事で、人生相談をして報酬をもらえることが嬉しかった。 | ・誕生日のメンバーをケーキでお祝いする。 ・食後の皿洗い(本来は当番制)を自然と全員でするようになる。 |
3週目 | ・表記ルールが厳しい案件に戸惑ったが、メンターのサポートもあり乗り越える。 ・最終日までの受注目標額を10万円に設定する。 | ・折り返し地点を迎えてメンバーとの時間に終わりが見え始め、名残惜しい気分になる。 ・案件の執筆が終わらず、夜遅くまでメンバーと励まし合いながら進める。 |
4週目 | ・提案文の書き方に味をしめ、受注率が約50%まで上がる。 ・目標額には一歩届かなかったが、9万6千円分の案件を受注する。 | ・キャリアマップ発表会で各々の人生について発表し合い、互いに激励を送る。 ・金谷での生活が居心地良く、期間が終わっても滞在を希望する人が何人か現れる。 |
ワークキャリアはメンターや仲間とともに「はじめの一歩」を踏み出すことができるので、心強いです。
「フリーランスとして仕事を始めよう」と思い立っても、スキルも経験も無い状態から一人で始めるのは、大変ですよね。
メンターはスキル面でもメンタル面でもサポートしてくれるため、自分だけでは難しそうと思うような案件にも、食らいついて挑戦することができます。
私は、表記ルールが厳しい案件を受注し、メンターに何度もチェックしてもらいながら進めました。
また、ライティング・デザイン・動画編集・Webサイト制作など一通りの基礎を学ぶため、すぐに使う機会がなくても、「いつか必要になったとき」に始めることに抵抗が無くなるのも良いところです。
私は、受講中あまり関心の無かったWebサイト制作を受講後に受注しましたが、講座の資料を振り返りながら制作を進められています。
ワークキャリア参加前の面談では、「期間中に1万円報酬を得てみたい」と言っていましたが、実際は10万円近くの報酬を得られました。
知識やノウハウを身につけることができても、実践しない限り「自分のものになった」という実感は湧きません。
その日の講座で学んだことを、その日のうちに実践できるのが、ワークキャリアの魅力の一つです。
私は午前中に受講した「アイキャッチ作成講座」を活かして、午後クライアントに「記事の執筆に加えアイキャッチの作成もできます」とアピールしたところ、案件を受注することができました。
案件をこなしながらスキルを上げ、報酬を得ることで「フリーランスとして自走していく自信」に繋がりました。
金谷の朝は、鳥のさえずりから始まります。周りを見渡せば海や山で、余計なものがなくて集中できる環境でした。
コワーキングスペースの近くに山があり、朝に少し登ると日光浴と森林浴ができて、気持ちのいい目覚めを迎えることができます。
デスクワークに疲れた夕方にかけて、「ちょっと散歩」で5分ほど歩くと絶好の夕日スポットがあります。そこにメンバーと訪れたとき、言葉にならないエモーショナルな気持ちになりました。
期間中は一日中ハードスケジュールでしたが、自然に囲まれた生活が肌に合っているのか、不思議とあまり体力を消耗しなかった気がします。
平日は毎朝9時から講座が始まるため、必然的に早起きの習慣が身につきます。
一日の流れも基本的に同じなので、生活のリズムを整えやすかったです。
また、食事は料理人が栄養バランスにこだわった料理を毎日用意してくれるため、健康的です。
特に私が好きな「マクロビごはんの日」には、動物性の食材を使わずとも食べ応えのある料理を提供してくれました。
「鶏の唐揚げ」の鶏の部分を高野豆腐で代替したり、「エビフライのような何か」は実は人参フライだったり……。
目から鱗の絶品料理ばかりでした。
講座やフリー時間の中で、自分の考えをアウトプットする機会が多くありました。講座中はテーマに沿ってグループトークをし、毎日の夕会では全員が1分間スピーチを行います。
また、メンターも一緒に食事をするため、講座や面談時よりもフランクな場で話ができます。
考えを言語化することで、思考が整理されたり、メンバーの違う考えを聞くことができたりするので、有意義な時間でした。
1カ月間の個人的なテーマのひとつが「一度白紙になった人生に、ゆっくりと時間をかけて向き合ってみよう」でした。
ワークキャリアは、Webに関することを学ぶだけでなく、キャリアや人生について考える時間も豊富にあります。
「これから何をしていくか」未来の部分を考えるにあたって、過去や現在の自分を俯瞰してみると、自分が大切にしたいことが見えてきました。
メンターとこれからのキャリアについて話していくうちに、チャレンジしてみたいことがいくつか出てきました。
「カメラで写真をたくさん撮りたい。」「取材ライターとしてのポートフォリオを作りたい。」「地域の親子と交流がしたい。」など、やってみたいことを口にすると、みんなが協力してくれました。
「写真撮ってほしい!」「取材受けたい!」「親子と繋げるよ!」と、声をかけてくれて嬉しかったです。
思い立ったらすぐ、熱量が高いうちに「とりあえず試してみる」ということができたのは、大きな経験でした。
また、メンバーの中には期間中に「何でも屋さん」を開き、洗濯や掃除、郵送など身の回りのことを代行して報酬を得る人もいました。
私のメンターはきのコさんでした。
文章の添削から人生の相談まで、1 カ月間広く深く関わってくださった存在です。
「もっと写真が上手くなりたい!」と言えば真っ先に被写体を立候補してくれたり、「取材ライターになりたい!」と言えば取材の練習になってくれたりと、いつも私の「やってみたい!」を叶えてくれました。
週に2回の面談では、キャリアマップ(これからの人生における働き方や生き方を整理するシート)作成に向け話をしている中で、「こんなことはどう?あんなことは?」と多様な視点からフィードバックをしてくれました。
同じ温度感で未来へのワクワクを共有できたのが嬉しかったです。
日々の進捗報告でも、「まだまだいける!」と激励があったからこそ、リミットを作らずに走り切れました。
1カ月間、高いモチベーションを維持できたのはメンター「きのコさん」の存在があったからこそです。
同じ期間・場所でそれぞれの熱意を持って、同期とともに過ごした1ヶ月間はかけがえのない日々でした。
フリーランスとして同じスタートラインに立ち切磋琢磨する関係は、年齢の壁やバックグラウンドの違いを取っ払ってくれます。
仕事の話から人生の話まで、何でも話せる存在になりました。
デスクワークに疲れたら肩たたきをし合ったり、誕生日のメンバーがいればみんなでお祝いしたり、辛いことがあれば一緒に涙してくれたり。
正直こんなにも深い関係になれると思っていませんでした。
それぞれの目標に向かって過ごした日々は、学生の頃の部活を彷彿させるようなチームワークを生み出しました。
ワークキャリアの期間が終わっても、オンライン上で通話や日報チェックをしながら、お互いのことを応援しあえる関係です。
2日目から、いきなり案件獲得に向けて動き出しました。
「数を打てば当たるだろう」という精神で1日に10件ほど出した日もありましたが、1週間目は全く案件が取れず、心が折れそうだったのを覚えています。
メンターに相談すると「クライアントも人間だから、心に刺さる提案をしよう!」という助言をいただき、提案文の中に自分の心意気を「これでもか!」と前面に出すようにしました。
すると全く取れなかった頃から1件2件と増え、20パーセントほどだった受注率が50パーセント近くまで上がり、驚きました。
案件が取れ始めたら今度はうれしい悲鳴で、一度にたくさんの案件を抱えるようになります。
期日までに案件をこなしていくのが精一杯で、みんなと乾杯やボードゲームをするのをぐっと我慢して、執筆していた日もありました。
何事もバランスとスケジュール管理が大切だな、と思います。
自然いっぱいの環境だからこそ、動物や虫が多い印象があります。
メンバーは山の中で猿・鹿・キョンを目撃したようです。
また、私の部屋には大きめの蜘蛛が住み着いており、日によって、ひと回り小さな蜘蛛やゲジゲジが遊びに来ることもありました。(ゲジゲジは、普段から家に出るというメンバーに逃がしてもらいました……。)
数部屋離れたメンバーの玄関前にはよくカブトムシが待機していて、帰りを出迎えてくれたようです。
青森県出身のメンバーの一人は、金谷で生まれて初めてゴキブリを目の当たりにしたとのことで、みんなが悲鳴を上げるなか、ひとり嬉しそうにしていました(笑)
集中モードに入るまで時間がかかる方で、前職もデスクワークがはかどらず悩んでいました。
ワークキャリアのスケジュールは、基本的に1日中デスクワークのため、長く安定して集中できるスタイルを見つけることが肝になります。
「場所」「時間」「音楽」「休憩時間」など、何が自分にハマるのか1カ月間、探し続けました。
最終週になり、ついに集中できるゴールデンスタイルが見つかりました。
「テラスで15時から17時の間、オルゴールを聴きながら45分集中・5分休憩のサイクルで作業する。」締切間近の案件などは、ここを狙って集中するようにしました。
受講前に集中できるスタイルを見つけていたら、もっと効率的に作業できたのかも、と振り返ります。
日常に溢れるあらゆることに対して、常に「何か仕事にならないかな」という視点を持てるようになりました。
例えば「新規サービスを立ち上げたから、認知度を高めたい」という人がいたら、「Web制作やそのメディアに掲載する記事を作る」ことを提案できます。
相手が求めていることと、自分ができることや強みをマッチングさせて、仕事の話ができるようになりました。
前職は営業とは無縁でしたが、期間中に「営業講座」や「セルフブランディング講座」「マーケティング基礎講座」などがあり、自分を売り込むイメージを持てました。
集団の中で、何か役割が無いと受動的に過ごしてしまうと思っていました。
私は何でもチームプレーではなく個人プレーが得意なので、自分の世界に没頭してしまわないよう、意識してメンバーの動きをみるようにしました。
そして始めたのが、夕会1分スピーチで「一日ひとりメンバーの素敵なところを発表すること」でした。
誰かの素敵なところを見つけるというミッションがあるからこそ、講座や案件で分からないところをメンバーに聞いてみたり、今頑張っていることを聞いたりして、コミュニケーションを取ることを心がけました。
「素敵なところを発表するの、めちゃくちゃいいね!」と言って真似をしてくれる人が何人かいて、ハッピーな連鎖が広がる感覚が心地よかったです。
これまでは何をするにもほどほどが心地よくて、ぬるま湯に浸かっていることが多かったです。
しかし、ワークキャリアの1カ月間で突然ストイックな一面が現れました。
中途半端がいやで、目標に向かって一心不乱にコミットする自分がいたのです。
これは、きっと集中できる環境で、ともに走るメンバーがいたからこそ目覚めたものだと思います。
「1カ月間とにかく全力で走り切ってみると、どんな自分が出てくるのか」を知るきっかけになりました。
メンターとの面談の中で、「いろいろなスキルを幅広く身につけたうえで、やりたいことと掛け算できたらいいね。」と話をしていました。
ワークキャリアで得たスキルを、目的ではなく手段として活用していきたいと考えています。
例えば、「SEO記事執筆のプロになる」のではなく、「目標を達成するためにSEO記事を書く」ということへ応用したいです。
私が実現したいことは、「山と海に囲まれた田舎で、親子が心身ともに癒され、安心できる空間をつくること」です。
ワークキャリア参加前に漠然とイメージはありましたが、期間中でより具体的にイメージを膨らませることができました。
このプロジェクトを進めるために、ワークキャリアで培ったライティング・Webサイト制作・動画編集・営業のスキルを活かして、まずはホームページやSNSを通して認知度を高めたいと考えています。
前述しましたが、仕事に絶望し、生きていくことに不安を覚える「人生のどん底」で出会ったのが、ワークキャリアでした。
合宿型ということで、「途中で逃げ出したくなったらどうしよう。」「環境や生活に適応できなかったら1カ月間辛いだろうな。」と、参加前は不安でしたが、結果としてその不安はすぐに解消されました。
1カ月間、メンバーとともに走るなかで、自分を見つめ直すいい機会になりました。
特に、今後のことが明確になり、現在すでに動き出せていることがよかったです。
もし参加していなかったら、やりたいことの妄想が膨らむばかりで、実現への第一歩を踏み出すことに躊躇していたと思います。
しかし、参加して妄想が現実のものになり、目標に向かう道筋が開けた感覚があります。まさに、この1カ月間は「人生のターニングポイント」です。
参加を決意した自分、そしてともに進みながら、支えてくれたメンバーに感謝です。
受講を検討されている方は「1カ月後にどんな自分になっているか」ワクワクしながらぜひ飛び込んでみてほしいと思います。
どんなキャリアが自分に向いているか不安な方へ。
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